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近江商人に学ぶこと
天秤棒をかついだ一介の行商人から豪商へと成長していった近江商人たち。
近江商人たちに受け継がれてきた家訓や店則には永い商売の実践を通じて得た信念が盛り込まれています。「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」の理念には時代を越えた普遍性・有効性があり、近江商人の高い倫理性や社会貢献は、近年改めて注目されています。
近江商人の天性を一言で表わしているものに「しまつしてきばる」という言葉があります。倹約につとめて無駄をはぶき、普段の生活の支出をできるだけ抑え、勤勉に働いて収入の増加をはかるという、日常の心構えを表現しています。他にも、多くの示唆に富む味わい深い言葉がたくさん残されています。
時代や社会が変わっても、常に世間を重視する視点で商いを続けてきた近江商人の“哲学”や“商法”は、今日に脈々と息づいています。